2317、そがひ追補

2317、そがひ追補もう一つぜひ読みたいと言ったのは奥村和美「家持の「立山賦」と池主の「敬和」について」萬葉集研究第32集、2011.10.20であった。しかし読んでみて、すぐにこれではないことが分かった。私が再読したかったのは、暦日などの考察から、池主…

2316、去来見山(いざみのやま)2

2316、去来見山(いざみのやま)2次の二首が、44番歌ににた技法の歌とされる73 長皇子御歌我妹子を早見浜風大和なる我を松椿吹かざるなゆめ2752 我妹子を聞き都賀野辺のしなひ合歓木我れは忍びず間なくし思へば3627 属物發思歌一首并短歌朝されば 妹が手にま…

東京、長野、近畿の人口

2022年1月東京都、1398,8129人、9872人減。長野県、202,9541人、1415人減、世帯数398増。大阪府、879,7153人、4108人減、世帯数781減。京都府、255,6882人、1884人減、世帯数647減。兵庫県、542,5850人、2847人減、世帯数692減。滋賀県、140,8669人、418人減…

2315、去来見山(いざみのやま)1  

2315、去来見山(いざみのやま)1 これはほぼ通説が出来ていて、今さら問題にすることもなさそうだが、私も昔からいろいろ考えてきて、通説も異説もすべてだめで、別の解釈が出来そうに思えてきた。通説にしてもまともな論拠などないもので、これからも永久…

東京、長野、近畿の人口

2021年12月東京都、1399,8001人、4562人減。長野県、201,7971人、1550人減、世帯数479減。大阪府、880,1261人、3358人減、世帯数249増京都府、255,8766人、1122人減、世帯数61減。兵庫県、542,8675人、1862人減、世帯数は92減滋賀県、140,9087人、155人減、…

2314、そがひ15

2314、そがひ15次に紹介するのは前回に予告した論文ではなく、藤田氏が引用されたもので、幸いにネットにあったものである。 中村宗彦「「越中立山縁起」・「そがひに見ゆる」考」『天理大学学報』160 天理大学学術研究会、1989年https://opac.tenri-u.ac.…

2313、そがひ14

2313、そがひ144003 敬和立山賦一首并二絶朝日さし そがひに見ゆる 神ながら 御名に帯ばせる 白雲の 千重を押し別け 天そそり 高き立山 冬夏と 別くこともなく 白栲に 雪は降り置きて 古ゆ あり來にければ こごしかも 岩の神さび たまきはる 幾代経にけむ …

2312、そがひ13

2312、そがひ134207 廿二日贈判官久米朝臣廣縄霍公鳥怨恨歌一首并短歌ここにして そがひに見ゆる 我が背子が 垣内の谷に 明けされば 榛のさ枝に 夕されば 藤の繁みに はろはろに 鳴く霍公鳥 我が宿の 植木橘 花に散る 時をまだしみ 來鳴かなく そこは恨み…

2311、そがひ12

2311、そがひ1217-4011 思放逸鷹夢見感悦作歌一首并短歌…三島野を そがひに見つつ 二上の 山飛び越えて 雲隠り 翔り去にきと…(十七・四〇一一)順序からすると立山がさきだが、都合により、こっちを先にする。これなどは「~を そがひに 見つつ」の型なの…

2310、そがひ11

2310、そがひ1120-4472 八日讃岐守安宿王等集於出雲掾安宿奈杼麻呂之家宴歌二首大君の命畏み於保の浦をそがひに見つつ都へ上る 右掾安宿奈杼麻呂出雲国府は現在の松江駅の南東約6キロ、意宇川左岸の平坦地にあり、北北東んお大橋川が中海に注ぐところまで…

東京、長野、近畿の人口

2021年11月東京都、1401,9665人、8924人減、世帯数5281減。長野県、201,9521人、851人減、世帯数105増。大阪府、880,9457人、2660人減、世帯数88増。京都府、255,9888人、1470人減、世帯数446減。兵庫県、543,4719人、2023人減、世帯数107減。滋賀県、140,92…

2309、そがひ10

2309、そがひ10460 七年乙亥大伴坂上郎女悲嘆尼理願死去作歌一首并短歌栲づのの 新羅の国ゆ 人言を よしと聞かして 問ひ放くる 親族兄弟 なき国に 渡り來まして 大君の 敷きます国に うち日さす 都しみみに 里家は さはにあれども いかさまに 思ひけめかも…

2308、そがひ9

2308、そがひ9次は、同じ兵庫県内の武庫の浦を漕ぎ廻る小舟粟島をそがひに見つつ羨しき小舟(3-358)一連の赤人の歌の二首目、357の縄の浦の歌の次である。これは二三四五の四句が、みな明解を得ず(結局全部分からないのと同じ)、やっかいな歌で、それに…

2307、そがひ8

2307、そがひ8地図で確認、その1雑賀野ゆそがひに見ゆる沖つ島離宮があった雑賀野を権現山の東方とすると、いわゆる玉津島の北端の船頭山まで、せいぜい300メートルしかない(渚からなら100メートルもあるかないかだろう)。最南の妹背山までなら直線で120…

東京、長野、近畿の人口

2021年10月東京都、1402,8589人、9283人減。長野県、202,0372人、840人減、世帯数は21減。大阪府、881,2117人、3259人減、世帯数は305減兵庫県、543,6742人、2979人減、世帯数は956減京都府、256,3192人、1936人減、世帯数866減。滋賀県、140,9157人、308人…

2306、そがひ7

2306、そがひ7補注、「「葦垣の思ひ亂れて」」、賀古明、万葉第27号、1958.4山菅の場合、禾本科植物の例として、穂先が乱れる、その姿を比喩に取ったものとする説を紹介している(論文の結論は、枕詞「葦垣の」等を恋情発想の表現契機語とみる)。つまり、…

2305、そがひ6

2305、そがひ6万葉和歌の浦改訂版、村瀬憲夫、求龍堂、1993,10 第三章 和歌の浦・玉津島の歌これは廣岡氏のより数か月遅いだけで、ほとんど同じ時期の出版である。そこでは、廣岡氏の言うような、雑賀野主語説や、その讃歌性は一言も触れておられず完全に無視…

2304、そがひ5

2304、そがひ5「そがひ」の語義を專論とするものは案外少なく、12の用例に、赤人、家持、池主、大伴坂上郎女、東歌などの興味を引く作品が多いので、それぞれを論じる時に、言及する形態のも多い。それぞれに力点を置くために、その作品の「そがひ」の意味…

2303、そがひ4

2303、そがひ4吉井氏より2年後。紀要に載った程度のもので、ほとんど知られていないと思うが、西宮氏は国語学関係で知られた人だから、語意を見るのに参考になろう。 上代語コトムケ・ソガヒニ攷、西宮一民、皇学館大学紀要・第三十輯、1992.1.1まず最新の…

2302、そがひ3

2302、そがひ3次に移る前に、小野氏のまとめられた年代順配列を引用しておきたい。 文武朝 五〇九 背に見つつ (丹比笠麻呂) 三五八 背に見つつ (山部赤人) 元正~聖武朝 三五七 背向に見ゆる 〈山部赤人) 神亀元年 九一七 背匕に見ゆる (山部赤人) …

2301、そがひ2

2301、そがひ2小野寛『大伴家持研究』笠間叢書145、1980,3,31、「そがひに」考(初出『論集上代文学』第九冊1979,4)この方のも印象に残る。しかも山崎氏の9年後だ。池主の「そがひ」をまず考察している。そこに、土屋私注は、 ソカヒは正面でないことであ…

2300、「そがひ」考

2300、さしあたって、すぐに調べたいものはない。取り敢えず、古く何度か調べたものの中で、なにか新しく考えが出そうなものから一つふり返ってみたい。もういちど徹底的に調べる気もないし、なにもでないかも知れない。その時は消してしまう。 【原文】 山…

東京、長野、近畿の人口

2021年9月東京都、1403,7872人、5367人減、世帯数2403減。長野県、202,1212人、887人減、世帯数58増。大阪府、881,5376人、3310人減、世帯数9減京都府、256,5128人、1513人減、世帯数298減。兵庫県、543,9721人、1554人減、世帯数8減滋賀県、140,9465人、17…

2299、耳我嶺考(終了)

2299、追加。三皇本紀。地皇…興於熊耳、龍門等山。全唐詩で検索すると、李白のが一つあるだけ。 送外甥鄭灌從軍三首六博爭雄好彩來,金盤一擲萬人開。丈夫賭命報天子,當斬胡頭衣錦回。 丈八蛇矛出隴西,彎弧拂箭白猨啼。破胡必用龍韜策,積甲應將熊耳齊。 …

2298、耳我嶺考(継続中)

2298、雨や雪の降る山道を辿るということで、中西氏、坂本氏など、漢籍の出典を指摘されたが、私は、そこまで考える必要がないと共に、「耳我嶺」に漢籍の面影があるのではないかと推測する。だいたいこんな地名(耳我の嶺と読む時)は吉野にありそうにない…

2297、耳我嶺考(継続中)

2297、381 筑紫娘子贈行旅歌一首思家登 情進莫 風候 好爲而伊麻世 荒其路家思ふと心進むな風まもり好くしていませ荒しその道 西宮全注巻三。、訳「…。大和への道は荒いですよ。」注、「「都に帰る道」をさし、…」。これも文脈指示だろうが、四句までに指示さ…

2296、耳我嶺考(継続中)

2296、西郷が、序詞の部分を、本旨の部分の文脈指示を受ける部分とも見なして、序詞と本旨の混じり合った歌と見なしたのを批判したが、「その山道」の「その」は果たして文脈指示とみなしてよいのだろうか(私はそうではないとした)。そこで、集中の「その…

2295、耳我嶺考(継続中)

2295、高木の紹介した説は、結局どこにもない。高木が紹介したのと同じ説を私注が言っている(2272参照)。「御製は、現に耳我の嶺を越えられつつの作で、御金嶽を遠望しての作と解すべきではない。」御金嶽、つまり通説の耳我嶺を遠望してどこかを歩いたの…

東京、大阪、京都、長野、奈良、和歌山の人口

2021年8月東京都、1404,3239人、5907人減。大阪府、881,8686人、2228人減、世帯数は277増加京都府、256,6641人、1398人減、世帯数338減。長野県、202,2099人、526人減、世帯数は227増加。奈良県、131,5007人、598人減。世帯数は113増。増えたのは、高田18、…

2294、耳我嶺考(継続中)

2294「その山道を」の「その」について。●註釋、拾穂抄、代匠記、考、略解、攷證、井上新考、講義、全釈、武田全註釈、佐佐木評釈、説明なし。●菊地精考、読者の判断に任せる(要するに説明できないと言うこと)●檜嬬手、美夫君志、折口口訳、次田新講、窪田…