1985、1986
「~」
越野、百済野、咲野、引馬野、猪名野、稲日野、隠野、和射見野、託馬野、武蔵野、つむが野、いはたの、三嶋野、石瀬野 14
倉椅川、三和河、八釣川、佐保川、宜寸川、能登河、檜隈川、廣瀬川、甘南備河、取替河、片足羽河、氏河、不盡河、不知哉川、鈴鹿河、田跡川、石川、水無瀬川、沼名河、たましまがは、たまがは、とねがは、みやのせがは、しかまがは、射水河、かたかひがは、をかみがは、うさかがは、めひがは、にぎしがは、辟田河、叔羅河、くじがは、おきながかは 34
倭嶋、粟、いはひしま、栲嶋、姫嶋、水嶋、酢蛾島、神島、野嶋、角嶋 10
波方、朝香方、明方、年魚市方、黒牛方、うなかみがた、ひたがた 7
草香江、三嶋江、かしふえ、まつだえ 4
みうらさき 1
両形
痛背乃河→痛足河 2:1
泊瀬乃川→泊瀬河 4:8
明日香之川→明日香川 7:17
吉野乃河→吉野川 6:9
泉乃河→泉河 4:5
能登瀬乃川→能登湍河 1:1
麻都良能可波→まつらがは 1:4
淡路乃嶋、→淡路嶋 3:8
家乃嶋→いへしま 1:2

「~の~」
山54、野3、川15、島11、かた3、江2、池6、沼3、嶺(ね、みね)7、原12、埼21、浜9,浦46
「~」
山93、野14、川41(両形含む)、島12(両形含む)、かた7、江4、埼1
「の」がつかないものは、山、野、川では圧倒的に多く、島はほぼ同数、かた、江はやや上回る。その他の、池、沼、嶺、原、埼、浜、浦は、すべて「~の~」の型で、
特に、浦46、埼21、原12、浜9、が非常に目立つ。池の6も多い。今は、~浦、~埼、~原、~浜、~池、がおおかただろう。それが、皆、~の浦、~の埼、~の原、~の浜、~の池、となる。そんな中で、「~埼」が一例あるのが際立つ。東歌の中の、みうらさき(3508②)である。なぜ、浦、埼、原、浜、池は「~の~」型しかなく、しかも、浦、埼はあれほど多いのか。はっきりしたことは分からない。ただ、海などの水面に関した地形は、大きすぎるせいか、どこまでという区切りがつけにくく、漠然と、~の~、というしかなかったのだろう。原は海ではないが、広漠とした広がりという意味では海のようでもある。池はどうしてだろう。~池、というとあまりに無味乾燥でただの用水施設の感じがするので、~の池、とぼかして言ったのだろうか。